紛争も平和も国際開発も個人に寄り添いたい、と書きましたが、なんだかんだい言って、大所高所の話も好きなので(笑)、昨日の続きを。
日経新聞に掲載された緒方貞子さんのインタビュー記事「ODAを超えた貢献を」(これからの世界)という記事、皆さんは読まれたでしょうか。(ウェブだと有料会員の方しか読めないようなのですが、こういう記事は是非、無料掲載して頂きたいです、日経新聞さま~♡)
共感するところがたくさんあり、ブンブンと首を振りながら読みましたが、特に印象に残ったのは、
紛争国間の調停に入り、和平を仲介する役割を目指すべき。そのためには、国際政治をよく理解し交渉力がある人材を育てなければならない。
というところ。
ハーバード・ケネディ・スクール(HKS)に留学していた頃、日本が和平を仲介するという役割を果たすのは私的にはアリ、日本人にはそういう資質あるだろうなと感じていました。
絶対的にというより相対的にですが、諸外国の方々と比べると、中立的・客観的にものごとを見ることができるし、異文化を理解しようと努める姿勢もあるし、空気も読めるし、粘り強いし。
留学を終えて、現実社会に戻ってみると、そういう日本人の素養、資質みたいなものを持ちつつ、学歴も高くて(←海外では、ある意味、日本以上に重要)英語もできて(←実務的にも必要だし、国際人の教養としても必須)人間力(←やっぱり最後はコレ)も備わってる人って、やっぱり、そうそういるもんじゃないですし、そういう人はそもそも、日本にはとどまっていないんだろうなという気がしています…。
「国際政治を理解した交渉力のある人材」を育てるために、どうしたらいいんでしょうか。
私の提案は、
ABE Fellowとして、年間20人くらいハーバードに送り込んじゃう!
というもの。笑
このくらいの人数を国費で送れば、日本も本気だというメッセージが伝わるでしょう?
基本的には外務省をはじめとする官庁の方たちを想定していますが、うち何人かは、外務省への中途採用(といっても第二新卒)で、卒業(修了)後、入省することを条件として公費で留学させる。もしかしたら、異業種から官にキャリアチェンジを考えているミッド・キャリアを対象に含めてもいいかもしれません。
ハーバードでは、国際政治、安全保障、交渉学、リーダーシップ等の授業を履修しつつ、専門分野の教授陣、またアメリカはもちろん世界各国から派ている政府関係者とひたすら議論、議論、議論。できればペーパーも一緒に書く。
1年間だけでも、徹底的に議論を重ねれば、(それなりに素養があるというのが前提だとは思いますが)国際感覚はもちろんのこと、ポリティクスやパワーバランスに配慮しつつ、しっかり主張できるというスキルも身につくはずです。
長くなったので、明日に続きます。